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 たまには外に出ようと考えた。
 いや、僕も仕入れのために無縁塚には幾度か出ている。その回数は決して多くはない。
 何の目的もなく外に出る事はこれまでの人生でも、いや人妖生でも片手の指で数えられる程だろう。
 百聞は一見にとは言うが千見よりも一触で道具の用途を理解できる能力を持っているというのがきっとこの性格の一因なのかもしれない。
 因果は逆なのかもしれないが。
 けれど、そんな僕でもたまには外に出たくなる時がある。
 ただその日は晴れもなく雨が降りそうでもない曇りだった。
 そんな中途半端な天気だからなのだろう。たまには暇を外で潰してみようと思ったのは。

  
香霖堂散歩録〜in the gray afternoon〜

 香霖堂から出て湖の方へと向かう。道を通るのならば里へと行く道を経由して湖へ延びる道を通るべきなのだが思い立った日には特別な事をするために森の中を抜けようと考えたのが失敗だった。
 別段迷う事はなかったし獣にも妖怪にも出会いはしなかったのだが、藪や枝によって服が少しばかり破けてしまっている。
 このまま放っておくことも悪くないが湖の先には紅魔館があるのだからそこで裁縫セットでも借りてみるべきだろうか。まぁなくとも問題はないのだが。
 紅魔館を見学できるならそのついでに借りるとしよう。
「今日は涼しい。やはり今日を選んだ僕の思考は間違いではなかった」
 曇りなのだし季節的にもそれ程の冷え込みはない。
 湿度もあまりないから歩いても汗はあまりかかないだろう。そもそも僕は夏でもなければ滅多にかかない。
 暑さにも寒さにもそれなりに強いのだろう。僕という単体が強いのか、人妖という種族が強いのか。
 これは僕以外に同じ人妖が居ないからわからないが、半人という近いように見える種族は寒さにとても弱かったので僕という個人がそれなりに強いのだろう。
 とはいえ、湖の近くは血の巡りが悪くなる。
 寒さのせいなのだろう。けれど僕はこの寒さを解決するためにも歩く。歩くという行為は単純に見えて存外に難しい。脳という器官に歩くという命令を伝えのだからそれも当然だろう。
 足を動かすという事だけをとっても難しいのだ。しかし足を動かすというのはただ命令を与えるだけではない。足を意識して動かすという事はつまり頭を活性させる事にも繋がる。
 頭に活が満ちればそれだけ思考の早さも増し、早さが増すという事は一つの物事を幾つも考えられる時間が得られるという事である。
 肉体的な動きであり、思わずそれだけに囚われがちだが足を動かすのは頭の回転を早める事にもなりえる。
 これは常識に囚われていたり自身で考える事をしない者には辿り付けない発想に違いない。
 やはり稀に外へ出てみるのもよいことだろう。この程度の事なら香霖堂で思考に没頭していたとしても同じ考えに至れただろうが今よりは時間がかかったはずだ。
 更に外を歩くというのは頭に良いだけではない。何故なら外部からの刺激を得られるからだ。
 ここで魔法を出そう。魔法というのは思い描くだけなら誰でも可能な想像だ。けれど例えば、魔理沙の魔法は八卦炉を用いて世界の事象を逆算し外へ向けるものだが、それは普通の人間がやろうとしてもできないだろう。
 魔法は外と内で別個であり、それを繋ぐ事が出きるのが魔法使いと呼ばれる。だが己の想像だけで完結してしまっては魔法は魔法たりえない。
 そこで必要となるのが外部からの刺激だ。
 内部でだけで収めているものを、外に出す。それには他人という存在が重要になる。他人に披露したいという率直に言ってしまえば自己顕示欲が魔法を魔法たらしめているものになる。
 真に己の内側に閉じこもる存在は誰も相手になどしないしその存在も外の世界に干渉しない。外の世界で言われる引きこもりと呼ばれる人種は魔法のエキスパートなのだろう。
 だがそれを外に向ける意義を感じていないだけとも取れる。
 生物である以上、他人と自分を切り離す事はできない。
 だが妖精の場合はどうだろうか。
「お、香霖堂が居る」
「やっほー」
 湖の上で遊んでいる妖精に手を振り彼女らの事を思考する。
 彼女たちは生物か否か。生物の定義を何とするかで違うだろうが彼女たちは生物ではない。これは幻想郷の常識だ。
 妖精というのは自然の具現化だ。自然の延長線と言っても差異はない。
 妖怪と違うのはそこだろう。頭の悪さも自然と考えれば当たり前だ。
 妖怪と人と妖精。これから向かう紅魔館を例に出すならば、こうだ。
 三者三様に心は存在する。肉体も存在する。幽霊でもない限りそれは当然だ。アレらは心だけの存在なのだ。
 心と肉体の比率は人間は心が四割で身体が六割。身体が死ねば心も引きずられて死んでいく。しかしこの逆は数少ない。
 妖怪は心が八割で身体が二割。心が死なない限り身体が朽ちる事はない。
 妖精は、ゼロとゼロだろう。
 あるけれどないのだ。妖精に心はあるが、人間の持つ感情に結びつく事もあるのだが、理性には結びつかない。
 理性とはそもそも人に配慮し、自身を律し、思考を行うためのものだ。
 妖精にはそれがないとは言わないがあっても僅かだろう。知識を披露する事は可能だ、だが知識を知恵として用いる事はない。
 自身で思考をする必要がないためと言える。
 そもそも思考なんてものは生きるために行うものであって自然が存在する限り妖精は死なない。故にそんな考えをする必要はないのだ。その事で幸も不幸も存在しないのだろう。
 妖精から見れば僕らはいっそ滑稽に見えるのかもしれない。考えても仕方のない事を考えるのだ。妖怪にも死はある。人間は言わずもがな。
 ただ妖精にそれはない。それがないならば、他人と自分を切り離す事だって可能だろうし、自分というものがそもそもないのかもしれない。
 彼女らは深く考えないだろう。ただそれでいいと思う。
 深く思考する自然なんて怪談にしても笑えない。実際に笑いしか起こりはしないだろう。何より考えてしまっては永久という前で精神は耐えられない。
 思考は時の流れを早くし、同時に濃縮するのだ。一日を永久としてしまうこの頭は人間や妖怪以外には不要だろう。
 それを馬鹿にする事はできないし、だからといって格下に見る事だってできない。ともすれば彼女らは僕らよりも崇高な存在と認識されてもおかしくないのだから。
 例えばこのいつか枯れ果てるにしても僕が死ぬ方が先だと思う湖のように。
 外の世界のように手を加えていないからここは美しいのだろうが。それとも僕が美しいと感じるから美しいのだろうか。
 考えながら、湖を横目に歩く。これは考えてもきっと意味のない事なのだとわかっている。主観によって得られる情報は主観でしかない。例え他人が美しいと思いはしても僕と同じ美しさを描き出しはしないのだ。
 ……この考えを使った道具などを作ってみるのもまた少し面白いのかもしれない。欲を言えば無縁塚にでもあれば良いのだが、ないのなら作ってみるしかないだろう。
「そうそう。話は戻るのだけれど僕は永遠に生きられるとしても思考できないというのは十分に死に値する。だからお願いなんだが裁縫道具を貸してくれないか」
 長い長い、僕がいずれ渡るだろう三途の川よりも長く感じられる距離を歩きようやく紅魔館へ到達する事ができた。そこで門番をしている彼女への問いかけを行なったのだが彼女は欠伸をしながら胡乱な眼を向けてきた。
「私は黄色い病院は専門外でして」
「僕は河童に会ったけれど山で会っただけだよ」
「重症なようですね、裁縫道具でも頭は繕えませんよ」
「なに、苦手なのはうわべを飾る事だけさ」
 少しばかりの会話の末に紅魔館の中に入る事を許可される。やれやれ、許可を取るまでに時間がかかったね。これがトップダウンの弊害なのだろう。
 ただでさえここのお嬢様は気まぐれなのだ。まるで猫のように。
 しかし考えてみれば犬が猫に仕えるというのは面白いね。まぁ彼女は猫を天敵とする方なのだが。
 中に入る妖精メイドたちのヘマを避ける。確か彼女が言うには咲夜さんならある場所を知っているとの事だが、彼女しか知らないというのはここを少しばかり心配してしまう。
 少女の嗜みと言うわけではないが最低限として個人個人で持っていてもいいのではないだろうか。
 やけに長い通路を歩く。この中も中々見ごたえはあるのだが、長く見ているとまるでここで迷っているかのような錯覚に陥りそうになってしまう。前はここで魔理沙や霊夢が暴れたのだろうが屋敷の中に被害はなかったんだろうか。
 被害と言えば魔理沙がよく本を盗んで(魔理沙は僕の店から物を持っていくように借りるやツケと言って)いるが折角だから現場でも見ていってみようか。
 どうせ彼女を探すというついでだ。会えないのだからどう言われても理由になるだろう。そこで会えるならそれでいい。しかし図書館を見つけるのは案外骨が折れるのかもしれない。
 そこら辺の妖精メイドに聞いてみても余り要領を得ない回答ばかりしか来ないから、さてどうしたものか。
 考えながら二十三個目のドアを開く。
 やはりここも違ったか。それに目当ての彼女も見つからない。このままでは日が暮れるまでここを歩き回る事になってしまう。せめて裁縫道具か図書館のどちらかは見つけたいのだが。
「あら。辺鄙な店の店主じゃない。何してるのよ」
「面倒な主さんに見つかってしまった所だよ」
「あら主に礼ぐらい尽くせないのかしら」
「僕が礼を尽くすのはお客様で、僕は客人さ」
 飲めない男よねぇ、と彼女がうんざりしたような顔をする。全く、客人に対してある程度の礼ぐらいは欲しいのだが。
 どうせだ、彼女に聞いてみよう。
「暇潰しに図書館か咲夜を探しているのだけれどどこかわかるかい?」
「図書館ならあそこの大きな扉開けばいいわよ。咲夜は、さぁ? 仕事をしているんでしょう」
「客人をもてなすのは仕事じゃないのかい?」
「暇人をもてなすのは貴族の仕事だけど貴方は忙しそうだもの」
 道理だ。そしていい眼をしている。流石はここの主と言った所だろう。もしかすると僕に関わりたくないのかもしれないが、そう思ってくれるのなら重畳だ。
 僕も余り彼女と関わるのは好ましくない。基本的に中立なのだ、どこかの勢力、いや勢力といっても幻想郷にはそんな物騒な縄張り争いはないが、その主と仲良くなってはバランスが崩れてしまう。
 香霖堂の価値は計り知れない程に大きいのだ。何せ幻想郷で霊夢に次ぐ中立といえる存在であり、その店主である僕も中立の存在だ。
 蝶が飛べば彼方で嵐が起こる。何事も些細な事から大きな事へ発展してしまうのだ。
「まぁ貴方は蝶にも劣りそうだけど」
 何かを言ったここの主を通りすぎて示された場所へ歩く。歩く道はやはり少し長い。けれど見慣れる場所を歩く高揚感とでも言うのだろうか、それとも図書館という場所に心惹かれているのだろうか。
 外の世界では図書館というのは数多くあるらしい。ありとあらゆるとまでは行かないし原本すらもないが、それでも良質な紙で作られた本が多量にあるというのは僕の想像としては最高の住処だろう。
 この点を言えば外の世界が羨ましい。本が多いという事は識字率の高さを示す。国民のほぼ全てが字を認識できるのだろう。字を読める程の語学力さえあるのなら教育機関も素晴らしい可能性も高い。逆に程度が知れてしまうかもしれないが。
 読むところによるとこの国の中心部には国で作られた全ての本が集められている場所もあるという。それはもしかするとこの僕ですら一生を費やせるかもしれない程の量なのだろう。
 読め終えた時、どれ程の知識を得る事ができるのだろうか。その知識を駆使すれば自説を更に確かな物に出きるのか。考えるだけでも心が躍る。
 だが外の世界にない書物を読めるのが幻想郷だろう。僕も拾ってくる事があるが。
 やはりこの図書館に存在する本は外の世界には存在しえないものが多いはずだ。
「……ここは終日閉館よ」
「僕の店は年中無休だっていうのに」
「あら貴方の店は開店休業なんじゃないの?」
「休みなんてないよ。僕が居る場所が香霖堂だからね」
 軽い挨拶を交わして本を一冊手に取る。保存状態のいい本だ。売ろうとすればいい値が付きそうだとわかるが、流石に売る気にはならない。僕だったらこれを非売品として温存しておくだろう。
「別に私は貸し出すなんて言ってないのだけれど」
「借りる気はないよ」
「……あげる気もないわよ」
 やれやれ警戒されているね。しかし彼女も僕の事を知っているのか。僕は余り有名になる気はないのだが。
「貴方の事なら幻想郷縁起で読んだのよ。……英雄っていうのは嫌味か何かだっていうのはわかったわ」
「一度香霖堂まで来店して物を買ってくれれば君に敬意を持って接するさ。そういえばこの館の守護者はどこだか知らないかい」
「さぁ? レミィが知らないなら私も知らないけど。門番あたりと一緒にシエスタでもしているじゃないかしら」
「瀟洒なメイドはサボりも一流という事か」
「サボりじゃなくて休息と言うらしいわよ」
 軽い雑談を交えて本を読む。彼女も机に向かって話しているから実際、声は聞き取りにくいし彼女も聞くのに困難だろう。
 それでも会話を行えるのは多少なりとも互いに興味があるからだろう。彼女は彼女で僕の店の古道具などに少なからず興味を持っているだろうし僕もここの本に興味を持っている。
 だが継続してここに来る気がない以上は興味程度で終わるはずだ。興味の上での関係というのは文学的だが、僕には合わないな。
 それにしても本の数は膨大であり莫大だ。もしかすると僕の一生を持ってしても読みきれないかもしれない。中には勿論胡散臭い本もあるのだが、それも近代の魔術体系を作ってきた一つだと思えば一考に値し一読する価値は十分にある。
 正直な気持ちを言ってしまうと、ここに住むのも悪くない。ここは香霖堂に似ている臭いがある。
 黴の臭いと時代の匂い。僕の生きていない時代を刻んだ物があり、僕の知らない世界を渡った記憶がある。そんな場所に住んでいるもの同士。それは好意を抱かせるのに十分な理由だろう。
 ただやはり、それだけなのだが。
「さて。それではまた散策に戻るとするよ。期待通りの場所だった。魔理沙から本を貰ったら格安でここに卸すとしよう」
「レミィのメイドにまた化かされるのが関の山よ」
 痛い所を付かれた。幻想郷の住人は総じて性格が曲がっているのだからこれも当然だろう。それに彼女は魔女でもある。魔があるのは当然だ。
 図書館から出てまた長い廊下を歩く。窓の外は暗くなり始めており今が夕刻だという事を実感させてくれる。特に危なくはないが夜道は危険だ。
 足元がおぼつかなくなっては歩く事すらままならない。ここで泊まるというのも悪くないのだがあの店にはネズミが入るからな。そこが心配になる。ああ、何故僕はこんなに遅くなるまで我が家を出てしまったのだろうか。
 楽しいひと時というのは楽しいだけであって安らぎを得る事はないのだ。
「さて。そうだ、咲夜さん。裁縫道具はもういいので提灯を貸してはくれないだろうか。今度お安くしておきますよ」
「あらそんな事宜しいですのに。ご好意も提案も有難く受け取っておきます」
 予想通り彼女が僕の前に立っていた。きっと僕にこの提案をさせるために今まで前に現れなかったのだろう。
 こういう部分が彼女にはあるのだ。嫌いではないが少しばかり苦笑いが出てしまうのは僕が悪いだけではない。
「ええ、好意かどうかは怪しい所ですがね」
「妖しいのは仕方ないと思いますよ。でも生憎と提灯はないのでカンテラで宜しい?」
「塗ってある油は君の主人用じゃないだろうね」
「私の主はいつだって最高級をお望みですので」
 渡されたカンテラは、僕も滅多に見た事のない物だった。ランプ方とは、また珍しい物を持っている。
 珍しい物を集めているという話は真であったわけだ。実際にそれは僕の店でも僕ですら売れないと思う物を買っている時点で証明されている。
「魔法のランプですわ」
「率直だね」
「こすれば鯉が出てくるって聞いたのに出てこないんですよ」
「恋の炎と掛けてるにしても魔理沙が居るからね」
 名称は魔法のカンテランプ。用途は雰囲気を作り出す。男が女を口説き落とすための物だろう。
 僕が持って歩いても百物語として作られるだけだろう。……なるほど、雰囲気を作り出すか。これを作った職人も中々冗句がわかる人物のようだ。
 いずれは僕もこういう物を作ってはみたいね。
「それではまたいずれお伺い致しますね」
「君のお眼がねを色眼鏡にしないように気をつけるよ」
 いつの間にか出入り口に居る事に多少の不思議を感じるがそれはそれでいい。彼女の種なしマジックという物なのだろう。 
 しかし、いつ会ってもよく出来たメイドだ。おそらく次来るとしても彼女が生きている間とは思っていないだろうしここの主も歓迎している雰囲気でもなかった事を知っていたか察していたのだろう。
 またのお越しをとは言わなかった。出すぎた真似をせず客を不快にさせない。これこそがメイドとして在るべき姿なのだろう。
 僕の店に欲しいとは思わないが。
 来た道を歩きながら一日を思い返す。それなり有意義ではあっただろう。なれない事はするものだ。珍しい場所にもいけたし珍しい物も使えている。
 僕でこれなのだから魔理沙は毎日が発見などの連続なのだろう。何より彼女は人間だしな。
 人間は短い一生と引き換えに珍妙奇天烈な発想が出きる。僕のような常識人では考え付かない発想をだ。それは少しばかり稀に羨ましく思えたりもするが、僕は僕だ。
「おや、ルーミアか。……珍しい物が見れたな。これで香霖堂にネズミが入っていなければ最高なのだが」
 そういえば、とふと思い出した。
 特段会う気はないし会う機会はこの一度だけだったのだろうが、館の主の妹にだけ出会わなかった。
 会っていれば何か面白い会話が出来ただろうか。それとも笑えない事になっただろうか。ありえない事を考える意味はないしありえたかもしれない話を想像する理由はない。
 ないにしても、一度聞いてみたい事はある。四人にわかれるというのはどういう状態なのか。
 あれこそが狂いといわれている理由なのではないかと僕は思っているのだが。人にしても妖怪にしても心は一つなのだ。
 むしろ心に重きを置いている妖怪なら尚更に分身なんて真似はできない。
 心が分割されるのか。それとも心を複製しているのか。それが出きるのは心が壊れているからなのか、出きるから壊れているのか。
 考えても栓なき事だ。
 聞いた所でわからないだろうというのは確信しているが。それに答えが出ればまた一つ僕は自身の知識を増やし多くの物事を考える参考になっただろう。
 ただやはり意味のない事だ。
 どうせ今日の事は気まぐれであり胡蝶の夢のような物なのだ。
 早く店に帰り、いつも通りを過ごすとしよう。先に風呂へ入るのもいいかもしれない。
 どうせ時間はあるのだからしたい事をするとしよう。
 僕は人間ではなく、妖怪でもない人妖なのだ。
 霊夢ではないが縛られるような生き方ではなく、魔理沙のような自由さでもなく。
 中間としてのんびりと生きるとしよう。




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